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倉庫に使われる屋根の種類・修理方法や費用について解説

2024.03.26

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      需要の増加に伴い、保管スペースが不足していませんか?倉庫建設に向けて、信頼できる屋根の選択や修理に関する知識を手に入れましょう。

       

      倉庫の屋根にはさまざまな種類が存在します。この記事では波板スレートや折半(せっぱん)屋根、瓦棒(かわらぼう)屋根といった屋根のメリット・デメリットを紹介するほかに、屋根のメンテナンスの時期、費用や修理方法も詳しく紹介します。

       

      倉庫建設を検討している方や、屋根について知識を得たい方はぜひ参考にしてください。

       

       

      倉庫に使われる屋根の種類

      倉庫の屋根に使われるものは、いくつかの種類があります。その中でも代表的な屋根に、波板スレート・折半屋根・瓦棒屋根があります。以下に、それぞれのメリットとデメリットをまとめました。

       

      波板ストレート

      波板スレートは、一般的な倉庫の屋根材として広く使用されています。セメントと繊維を混ぜて作られた屋根材で、名前からも分かるとおり、波を打つような形状に成形されているのが特徴です。

       

      波板スレートは「大波スレート」と「小波スレート」に分類されます。2つの違いは、JIS規格で規定された波の幅によって決まっています。大波スレートは屋根や外壁に使われ、小波スレートは外壁専用として使われるのが一般的です。

       

      メリット

      優れた耐久性を持っている波板スレートの耐久年数は25年以上といわれており、こまめなメンテナンスの必要もなく、長期間の使用に向いています。また、風や雨、紫外線などの自然要因にも耐久性があります。

       

      また、法定不燃材料のため、ほかの材料との組み合わせにより防火・耐火構造に認定されています。火災などから守るためにも、耐火性が高い点は重要です。

       

      さらに、波板スレートは高い遮音性を備えた屋根材です。分厚い屋根材ではありませんが、屋根部分からの音漏れがきわめて少なく、外からの音の侵入も防いでくれるので、雨音などが室内に響きにくく快適に過ごせます。

       

      波板スレートは高い性能を備えていますが、比較的低コストで入手できる点が魅力です。また、施工コストも低く抑えられ、総合的なコストパフォーマンスが高くなります。建材が低コストで入手できるため、メンテナンスや交換などの対応も気軽に行いやすいのもメリットです。

       

      デメリット

      金属屋根と違い、波板スレートは表面がツルツルしておらずザラザラしています。そのため、砂埃や土埃などの汚れが付きやすく汚れやすくなる点が、デメリットとしてあげられます。

       

      砂埃や土埃などの汚れを放置したままにすると、建物や倉庫の外観がそこなわれます。建物のイメージは企業のイメージと直結するため、定期的な清掃など外観を維持のためのメンテナンスが必要になります。

       

      また、2004年以前に製造された波板スレートには、アスベストが含まれている可能性があります。補修や処分する際には環境への配慮が必要になるとともに、高額な費用がかかるため注意しましょう。

       

      折半屋根

      折半屋根は、2枚の金属板をジグザグ状に折り曲げた独特の形状が特徴です。この形状は屋根の強度を高め、軽量な金属素材を使用することで建物への負担を軽減します。

       

      この屋根の特徴的な形状は、近年では倉庫や工場だけでなく、体育館などの大規模な施設でも採用されています。その理由は、折半屋根が非常に軽量で取り扱いやすいことや、強度が高く耐久性に優れていることにあります。

       

      メリット

      すでに記したように折半屋根は軽量な屋根です。折半屋根のじゃばら形状は、トタンなどの直線的な金属板と比べて強度が高くなります。

       

      素材に使われるガルバリウム鋼板は、サビに強い金属のため耐久性が高く、長期間使える屋根となります。さらに、水はけの良い仕組みに成形された形状のため耐水性に優れています。

       

      一般的な屋根を葺く場合は下地が必要ですが、折半屋根は下地が不要で施工できます。梁などに直接金具で取り付けられるので、工期が短縮できるうえ施工費が低コストで済みます。

       

      さらに、デザインの自由度が高く、さまざまな建物のスタイルや用途に応用できることも魅力です。

       

      デメリット

      折半屋根は金属板を素材に使っているため、遮熱性・断熱性が低くなります。さらに、下地を使わず直接屋根材1枚で構成されているので、外気に左右されやすく、空調効率が悪くなります。

       

      また金属板を素材とするため、折半屋根は遮音性が低くなるため対策を施さないと、大雨の日などは雨の音で会話ができないくらいの音が室内に響いてしまいます。

       

      折半屋根の素材に使われているガルバリウム鋼板はサビに強いですが、屋根の固定用に使われているボルトや、砂や石などでついた傷からサビが広がってしまいます。サビを放置すると雨漏りや穴が開いてしまうおそれがあります。

       

      瓦棒屋根

      瓦棒屋根は「トタン屋根」と呼ばれる金属の屋根です。「瓦棒」と呼ばれる、細長い陶器製の瓦を使用して屋根を葺きます。最近ではトタンではなく、ガルバリウム鋼板を使う屋根も増えています。

       

      昔ながらの建物や寺院などに使われており、日本の気候条件に適した屋根となっています。

       

      メリット

      瓦棒屋根は縦方向に凸凹がなく雨水が流れやすいため、屋根自体に斜傾がない建物でも施工できます。また、棟から軒先まで一枚の屋根板で覆われているため継ぎ目が少なく、雨漏りのリスクを軽減できます。

       

      素材に使われているガルバリウム鋼板は、金属の中でも軽量な素材です。そのため、建物への負担が少なくなります。また、耐久性も非常に高く、正しくメンテナンスをすることで長期間の使用も可能です。火災に強く、耐火性にも優れています。

       

      瓦棒屋根は、あらかじめ屋根のサイズに加工しておいた屋根材を取り付けていくだけで施工が完了します。施工が簡単で時間もかからないため、費用が安くすみます。

       

      デメリット

      瓦棒屋根は、前に説明したとおり「瓦棒」と呼ばれる芯木を土台として使用しています。この芯木は雨水を吸収しやすい特徴を持つため、腐食を起こしやすく、屋根の劣化が進んでしまうおそれがあるので注意が必要です。

       

      ガルバリウム鋼板を使用している瓦棒屋根の場合、サビに強いとはいえ、完璧に防ぐことは難しくなります。ひび割れや傷などからサビが発生し、雨漏りや倒壊などに繋がります。定期的なメンテナンスが大事になります。

       

      また、ガルバリウム鋼板やトタンといった金属素材は、遮音性や断熱性が低い傾向にあるため。外気の影響を受けやすくなります。工場や倉庫などの敷地面積が広い建物では、空調設備を整えるための費用や、防音対策などの費用がかかることもあるので注意してください。

       

      倉庫の屋根を選ぶときは、倉庫の用途や予算、設置地域に応じて屋根材を選びましょう。また、倉庫の屋根は定期的なメンテナンスによって耐久性を維持できます。屋根の状態を定期的に確認し、状態に合わせたメンテナンスを行いましょう。

       

      次の項目で、倉庫屋根のメンテナンスについて詳しく解説します。

       

      倉庫屋根のメンテナンス時期

      倉庫の屋根のメンテナンスは、定期的な点検と補修が重要です。一屋根のメンテナンス時期の目安はいくつかあります。

       

      季節ごとにメンテナンスを行う場合は、その時期に発生しやすい強風、大雨、積雪や台風のあとが目安です。また季節に関係なく、海が近い立地では塩害の影響など、地域的なものも関係してくるので定期的に行うことが大切です。

       

      屋根材やメーカーよっても異なりますが、耐久年数もひとつの目安となります

       

      定期的な点検では、屋根表面の損傷やひび割れ、瓦の剥がれなどをチェックし、必要に応じて修理や交換などのメンテナンスを行います。また、雨漏りや防水性の確認も重要です。

       

      定期的なメンテナンスを行うことで、屋根の耐久性や防水性を維持し倉庫内の商品や機器を守れます。しかし、屋根の点検を個人で行うことはおすすめできません。

       

      なぜなら、点検にははしごやドローン、伸縮棒などの設備が必要になることに加え、何より知識や経験が少ない人が点検をしても適切な判断ができない可能性があります。

       

      専門家やプロにメンテナンスを任せることで、現状の損傷だけではなく、将来的に発生しうる問題も見つけられます。

       

      倉庫屋根の修理方法と費用

      最後に、倉庫屋根の修理方法と費用について紹介します。倉庫屋根の修理方法にはボルトキャップの取り付けやカバー工法、屋根塗装や葺き替え、部分張り替えなどがあります。

      以下に、それぞれの方法の特徴や費用を詳しくまとめました。

       

      ボルトキャップの取り付け

      ボルトキャップは、屋根を固定するボルトやネジがサビないように頭部を覆うキャップです。とくに金属材を使用した屋根は、屋根材自体にサビにくい特徴があってもボルト周りのサビによる腐食が起こる可能性があります。耐候性に優れる軽い素材で作られ、販売価格も安いので簡単にサビ対策ができます。

       

      取り付け方法も簡単です。固定しているボルトやネジ周辺を清掃してから、コーキング材を使ってボルトキャップを取り付けます。ボルトキャップの取り付け費用は1ヶ所あたり、65円〜100円程度です。

       

      カバー工法

      カバー工法とは、もとの屋根の表面に新しい層を重ねて修理していく方法です。古くなった屋根や損傷した部分を覆い、防水性や耐久性を向上させます。

       

      カバー工法は、2004年以前に製造された波板スレートのメンテナンスにも有効です。なぜなら、2004年以前に製造された波板スレートにはアスベストが含まれている可能性が高く、人体に入ると呼吸困難や健康被害を起こすおそれがあり、現在では撤去工事を行っていないためです。

       

      カバー工法の費用は波板スレートでは1㎡あたり8,000円〜10,000円、折半屋根では5,000円〜8,000円程度です。

       

      屋根塗装

      大規模な損傷や劣化が少ない場合は、屋根塗装で修理が可能です。工場や倉庫の屋根は、防水性を確保するために、特殊なコーティングが施されています。

       

      このコーティングは時間の経過とともに徐々に効果が薄れてくるので、経年劣化による防水性などの低下を防ぐためには、10年~15年が塗装を塗り替える目安になります。

       

      費用は1㎡あたり、波板スレートは5,000円~8,000円程度、折半屋根は4,000円~7,000円程度をみておいてください。塗料の種類や塗装面積によって費用も変わってくるので、注意しましょう。

       

      葺き替え

      葺き替えは古くなった瓦やシート、金属板などいままで使用していた素材を撤去して、新しい素材を取り付ける方法です。新しい屋根になることで、耐久性と見た目を向上させます。

       

      とくに屋根の板金が老朽化している場合などは、屋根の葺き替えが必要です。

       

      葺き替えの費用は1㎡あたり、波板スレートは24,000円〜30,000円程度、折半屋根は13,000円〜18,000円程度をみておくと良いでしょう。今回紹介した修理方法の中では一番費用が高価ですが、長期的に屋根全体の耐久性を上げられるため、費用対効果の高い方法です。

       

      部分張り替え

      部分張り替えは、傷んだ部分だけをピンポイントで修復する屋根修理方法です。劣化が一部に留まっている場合や、飛来物による破損など、部分的な修理に適しています。そのため、費用を抑えられるだけでなく、期間も短く済みます。

       

      ただし、既存の屋根材と同じ種類・色・状態の材料を用意する必要がり材料が合わない場合、仕上がりが不自然になったり、耐久性が低下したりする可能性があるので注意が必要です。

       

      部分張り替えの費用は1㎡あたり、5,000円〜7,000円程度が主流ですが、修理箇所によって費用が異なるので注意しましょう。

       

      こちらの記事では、倉庫を安く建てる方法について解説しています。倉庫を建てる際の注意点なども取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。

       

      まとめ

      倉庫の屋根にはさまざまな種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。倉庫の用途や倉庫の設置地域などによって、使う屋根も変わってきます。適切な倉庫の屋根を選ぶことで倉庫内の安全性、倉庫自体の耐久性や機能性にも繋がります。

       

      定期的なメンテナンスや修理も、倉庫の屋根の耐久性を維持するのに非常に大切です。テント倉庫のプロ集団である山口産業株式会社なら、お客様のニーズに合わせたオーダーメイドで、制作から補修までアフターフォローもいたします。

       

      山口産業株式会社では産業用・建築用・農業用・畜産用・イベント用・商業用・防災用など、さまざまなシーンに対応した倉庫の施工実績が揃っています。テント倉庫をはじめとする、膜構造のお悩みはぜひ山口産業株式会社にご相談ください。

       

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