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テント倉庫は固定資産税がかかる?具体的な節税方法も紹介

2023.07.01

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      近年、コストパフォーマンスに優れたテント倉庫を導入する企業が増えています。その背景には、世界的なインフレの影響で、コストカットを重要視している企業が増えているという点が挙げられます。

       

      テント倉庫は、一般的な在来工法の倉庫に比べて工期が短いという点に加えて、作業場やショールーム、スポーツ施設などの多方面での利用ができるメリットがあります。

       

      今回は、テント倉庫を導入するにあたって把握しておきたい、毎年のランニングコストである固定資産税とその具体的な節税方法を解説します。

       

      テント倉庫は固定資産税の対象


       テント倉庫を検討するなかで、テント倉庫には固定資産税がかかるのか?そもそも建築物といえるのか?と疑問を持つ方もいるでしょう。

      結論からいうと、テント倉庫は固定資産税の対象となります。

       

      まず、テント倉庫の定義を見てみましょう。軽量鉄骨の骨組みにシートを張るタイプの倉庫をテント倉庫といいます。テント倉庫に定義される基準は、以下のとおりです。

       

      ※国土交通省告示第667号において定められている基準です。

       

      軽量鉄骨の骨組みにシートが張られている倉庫がすべてテント倉庫というわけではなく、上記の基準を満たす倉庫が、テント倉庫と定義されているのです。

       

      課税対象となる固定資産にはさまざまな種類が存在しますが、このテント倉庫はどの種類に当たるのでしょうか?次項でさらに詳しく見ていきましょう。

       

      テント倉庫にかかる固定資産税

      会社や法人が所有する固定資産税の課税対象には、土地や家屋、特許権や有価証券などが挙げられますが、テント倉庫は「家屋」にあたることから、固定資産税の対象となります。

       

      家屋に該当するには、以下の3つの要件を満たす必要があります。

       

      屋根があり、三方が壁に囲まれているなど、雨風から十分に保護できる能力を備えているもの

       

      建物が土地に固着しており、一定期間で解体されるものでなく、継続的に使用されるもの

       

      家屋本来の用途(居住・作業・貯蔵など)の目的で建てられているもの

       

      以上の要件をテント倉庫の基準に照らし合わせると、テント倉庫が家屋に当てはまることがわかります。

       

      固定資産税の基礎知識

      ここまでで、テント倉庫が固定資産税の課税対象だということが分かりました。そもそも固定資産税とは、どういうものを指すのでしょうか?

       

      ここからは、固定資産税の基礎知識について解説します。固定資産税は、テント倉庫だけでなくさまざまな償却資産にかかります。固定資産税の基礎知識を知ることで、トータルコストの削減を図れるため、基礎知識をしっかり把握しておきましょう。

       

      固定資産税とは

      固定資産税とは、賦課期日と呼ばれる毎年1月1日現在、土地・家屋・償却資産などの固定資産を所有している人に発生する税金です。税額は固定資産の価格をもとに算定され、固定資産が所在する市町村に納めます。

       

      納める税額は評価額によって変わりますが、土地の場合は地価が高いエリアほど、評価額が高くなる傾向にあります。家屋の場合は、木造よりも耐用年数が高い鉄筋コンクリート造などの建物の方が、評価額が高くなります。

       

      固定資産税の種類

      会社や法人が所有している資産で、固定資産税の課税対象となる資産は3種類存在します。

       

       

      テント倉庫はこのなかで「有形固定資産」に分類されます。それぞれの詳細を見てみましょう。

       

      有形固定資産

      有形固定資産とは、営業活動で長期にわたり使用する目的で所有する資産のことで、具体的な形態を持っているという特徴があります。

      有形固定資産には、土地、家屋、構築物、機械および装置、車両などの種類が挙げられます。土地としては、オフィスや作業場などの敷地や、駐車場や社宅の敷地も含まれます。家屋には、土地に定着した事務所用や店舗用の建物、倉庫や工場が含まれます。

       

      構築物は、トンネルや上下水道、塀、焼却炉が該当し、機械および装置には、工場や倉庫に設置された製造機械設備などが含まれます。車両には、一般的な自動車や鉄道車両、航空機なども該当します。

       

      また、有形固定資産の経費精算は、取得原価を耐用年数に応じて分割して会計する、減価償却を用いる必要があります。

       

      無形固定資産

      無形固定資産とは、会社や法人が長期にわたり事業として保有する資産のことで、有形固定資産とは違い、具体的な形態を持たないものを指します。無形固定資産には、特許権や商標権、借地権、電話加入権などの種類があります。

       

      その他の資産

      その他の資産とは、企業の経営や取引関係の維持のために保有する資産のことです。

       

      たとえば、預金のなかでも預入期間が1年を超え、短期で資金化ができない長期の定期預金は、その他の資産に含まれます。また、株式配当や預金利息、長期貸付金、出資金もその他の資産に当てはまります。

       

      固定資産税の節税方法

      会社や法人が保有する固定資産には、有形固定資産、無形固定資産、その他の資産3種類があり、テント倉庫は有形固定資産に当てはまることがわかりました。

       

      テント倉庫はコストを抑えて導入できることがメリットですが、固定資産税もできるだけ安く抑えたいのが経営者の本音でしょう。ここでは、テント倉庫にかかる固定資産税の節税方法について解説します。

       

      固定資産税評価額を確認する

      まず、テント倉庫にかかる税額が適正かどうかを判断するために、固定資産税評価額をチェックしましょう。一番チェックしやすい方法は、自治体から送付される課税明細書を確認することです。

       

      ここで確認するべきは、土地と家屋の面積に間違いがないか、さらに敷地が宅地以外の地目になっていないかというポイントです。もし、実態より面積が過大に記載されている場合は、適正ではない税額を払っていることになります。

       

      また、敷地が宅地ではない場合、現況である宅地として修正すれば税金が減税されます。もし自治体から送付されてくる課税明細書が見当たらない場合は、役所で評価証明書を取得して確認する方法もあります。

       

      免税点を把握する


      固定資産税には免税点とよばれるものがあります。これは、一定の金額以下の課税標準額であれば課税しないというものです。具体的な評価額は、土地が30万円、建物が20万円、償却資産が150万円です。

       

      免税点は、市町村ごとに判断されます。A市とB市でそれぞれ20万円の土地を所有している場合は、各市で免税点以下のため、課税されません。

       

      土地が50万円の場合、50万円から30万円を引いた20万円の税金がかかるのではなく、50万円全額の税金がかかります。免税点を超えた場合、すべての税額がかかるのです。

       

      もし課税されている固定資産税が現況と違う場合、免税点以下になれば固定資産がかからなくなるので、節税のためにも免税点をしっかり理解しておくようにしましょう。

       

      優遇制度を利用する

      自治体ごとの優遇制度を利用することも節税につながります。一定の要件を満たすことで、免税や減税となる優遇制度は、エリアや用途によってさまざまなものが存在します。

       

      たとえば東京都では、対象の保育所などで利用される土地に対する固定資産税が優遇されます。これにより、子育て世帯のために保育所を増設したいという意図が見てとれます。

       

      さらに、沖縄県の一部のエリアでは、観光に注力して経済を活性化させるため、観光など一部の産業に対する機械・装置、器具を増設した場合に、固定資産税が優遇される制度があります。このような自治体ごとの優遇制度を上手く利用して、節税に取り組みましょう。

       

      減免制度を利用する

      地震や落雷、火災などの災害を受けた場合に利用できる、固定資産税の減免制度も把握しておきましょう。減免される割合は、損害の程度によって変わります。

       

      減免率は自治体によって変わりますが、たとえば「全壊のときは100%」「大規模半壊の場合は80%」などがあるため、もし被害にあった場合は自治体に申請しましょう。

       

      減免制度の申請の際には、自治体が発行する罹災証明書や、国が定める調査票が必要な場合があります。申請にも期限があり、減免を受けられるのは申請日以降のものなので、できるだけ早く申請することが重要です。

       

      テント倉庫も対象の優遇制度の詳細

      上記のように、各自治体の優遇や減免制度を上手く利用して節税することが大事ですが、テント倉庫に適用される優遇制度はあるのでしょうか?ここからは、テント倉庫にも適用可能な税制優遇制度について解説します。

       

      中小企業経営強化税制とは

      テント倉庫に適用される税制優遇制度のひとつとして、中小企業経営強化税制が挙げられます。中小企業経営強化税制とは、中小企業の力を向上させる取り組みを支援するため、特定の要件を満たした設備へ投資した際に受けられる税制優遇制度です。

       

      これは、世界的なインフレや円安などで、中小企業の経営環境が厳しくなっているなか、生産性向上に向けた支援策のひとつです。令和5年税制改正により、元々令和5年3月31日までだった期限が、令和7年3月31日までに延長されました。

       

      対象となる事業者

      中小企業経営強化税制の対象となるのは、中小企業者などです。対象となる中小企業者などの条件は、下記のいずれかに合致する事業者のことを指します。

       

       

      このように、地域の経済と雇用を支えている中小企業のための税制優遇制度だということがわかります。資本金の額や雇用人数の制限があるので、該当するかどうか、必ず概要から確認してください。

       

      対象となる設備

      テント倉庫は中小企業経営強化税制の建物附属設備に該当します。そのほかにも、日除けやシートシャッター、簡易テント、間仕切りカーテンも対象設備に含まれます。

       

      税制優遇制度の適用を受けるためには3つの要件があります。

       

       

      税制優遇としては、設備の即時償却または、取得価格の10%の税額控除を受けることができます。経営環境悪化で設備投資に躊躇している経営者にとっては、ぜひ活用しておきたい税制優遇制度でしょう。

       

      経営力向上計画とは

      中小企業経営強化税制を受けるためには、経営力向上計画を策定し、申請、認定を受けなければいけません。この経営力向上計画の策定が、非常に重要な作業になります。

       

      経営力向上計画は、企業の概要や現状認識、経営力向上の目標、経営力向上の内容などを策定する必要があります。

       

      経営力向上計画の策定が難しい場合は、認定経営革新等支援機関(商工会議所、商工会、地域金融機関等)から支援を受けることが可能です。中小企業経営強化税制を受けるための重要な計画なので、優先的に策定するように心がけましょう。

       

      固定資産税に関するよくある質問

      テント倉庫の固定資産税について、よくある質問をまとめました。

       

      移動式テント倉庫に固定資産税はかかる?

      固定式の一般的なテント倉庫とは違い、屋根が開閉できたり、収容物の量に合わせて広さが変わったり、キャスターで移動できるテント倉庫があります。それらも固定式のテント倉庫同様に、固定資産税がかかります。

       

      家屋とみなされるのは、土地への定着性や外気分断性がポイントだと解説しましたが、移動式テント倉庫にも固定資産税がかかる点には注意が必要です。一方、仮設テントやビニールハウスなどは、恒久的な資材とは認められないため、家屋に該当しません。

       

      こちらの記事では、テント倉庫の価格をサイズやタイプ別に紹介しています。施工会社を選ぶ際のポイントも解説しているため、ぜひ参考にしてください。

       

      課税方法は地域によって異なる?

      テント倉庫にかかる固定資産税の課税方法は、地域によって異なります。たとえば愛知県西尾市では、令和3年以前に建てられたテント倉庫のうち、事業用で使用しているものは償却資産として申告の必要がありました。

       

      しかし、令和4年以降に建築されたテント倉庫は、すべて家屋として課税されることになりました。令和3年以前に建築されたテント倉庫のうち、事業用として使用されているものは、引き続き償却資産として申告しなければいけません。

       

      このように、テント倉庫を償却資産として申告する自治体もあります。自治体によって異なる理由として、固定資産税は地域税であり、各自治体の状況に左右される点が挙げられます。

       

      テント倉庫の建築を検討している自治体のルールを把握し、課税方法を把握することで、トータルコストを抑えられます。申告や納付を失念すると罰則の対象にもなりますので、地域の税務署への確認を怠らないようにしましょう。

       

      まとめ

      今回は、テント倉庫にかかる固定資産税や具体的な節税方法について解説しました。テント倉庫は土地に定着していないと考えている人が多く、固定資産税がかからないと思いがちですが、テント倉庫は「家屋」として分類されるため、固定資産税が課税されます。

       

      コストダウンのためにテント倉庫を検討中の方は、固定資産税というランニングコストがかかることも把握しておきましょう。中小企業向けの税制優遇制度や節税のテクニックを上手く活用することで、トータルコストが抑えられ、生産性の向上にもつながります。

       

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