ニュース|2024.03.21
DXセレクション2024を公表しました! (METI/経済産業省)
ものづくり企業 = 製造業である山口産業はサプライチェーンにさまざまなステークホルダーが介在することから、自社を取り巻く環境からの喫緊の課題として、下記のような事象が事業継続に大きく影響を及ぼしてきました。
・不安定な世界情勢、自然災害やパンデミックなどによる仕入れ状況の変化
・高い技術力を必要とする『膜構造』における従業員間のナレッジ承継、少子高齢化等による人手不足。
・カーボンニュートラルやエネルギー効率、リサイクルへの対応などの環境問題
・海外企業との競争激化
当社では上記課題に対し、コロナ禍におけるリモートツール早期導入による非接触型の業務体制構築、クラウドファイルストレージ活用による製造・施工現場における生産性向上など、デジタル技術の情報収集や早期導入を推進することで、時代の変化や突発的な事象による課題を解決し、継続的な成長を続けてきました。
自動翻訳システムを用いてフランスのインターン生と会議を実施
デジタル技術を駆使し、環境の変化に適応してきたことからこそ、山口産業はDX(デジタルトランスフォーメーション)の必要性を強く感じ、積極的に推進し続けることで、これからも顧客のニーズに応え、様々な社会課題に挑戦し続けたいと考えています。
今回、DXセレクション2024準グランプリ選定の一報を聞き、大変光栄に思いますとともに、DX委員会をはじめとした社員にとって励みになるものであります。
これからも、ビジネス環境や社会情勢の激しい変化にも柔軟に対応し、顧客や社会のニーズに応え続けるDXを活用した新たなビジネスモデルを確立することで、膜構造による持続可能な社会実現を目指していきたいと思います。
DXを推進するにあたり、まずは明確な計画を策定しました。
計画を策定するにあたり、DXのガイドラインとなる経済産業省のデジタルガバナンスコードを参照し、「経営ビジョンの実現に向けたビジネスモデルの設計」を目指しました。
山口産業では、経営ビジョン「Wrap The Future-膜構造で未来を包む」を実現する三つの柱として「より環境負荷の少ない事業を実現」「地域と共存する企業へと成長」「持続可能な膜産業を構築」をあるべき将来像として設定。
経営ビジョンと将来像を実現するため、生産性・品質向上に加え、新たな付加価値創造を目的とした山口産業独自の2つのDXビジネスモデル『デジタル武装された経験と技術による課題解決型のモノづくり』『需要と課題起点で、新たな価値を創造する変化し続けるProfit Center 』を設定しました。
『課題解決』をテーマとした、この2つの新しいビジネスモデルへの変革を促し、経営ビジョン実現を目指すこととしています。
過去5年で40種類以上のシステムやツールを導入したことにより、全部門の工程が円滑化し、生産性が大幅に向上しました。DX計画を策定することで、各セクションの目的や課題を整理するきっかけとなり、取引オンライン化、協力会社とのクラウドによる共有など、社外のステークホルダーにも利益をもたらしています。また、ITリテラシーが高まったことで、『メタバースプロジェクト』などDXを加速させるプロジェクトへの参加希望者も増加し、。組織力強化にも繋がっています。
DXへの取組み前は、現場サイドの反発があるのではないか想定していましたが、現場を巻き込み目的を説明し様々な案を出してもらうなど主体性を持たせることで変革が加速していることを実感しています。DXへの取り組みは1人で出来ることは限られます。多くの社員のDXに対する意識改革、改革に向けてのモチベーションを如何に上げていくかが最も重要と考えています。
DXを推進することは、生産性の向上に繋がるだけでなく、自社の課題や目指すべきゴールに気づくきっかけにもなります。DX人材育成を推進することで、主幹事業以外の人材発掘に繋がります。DX人材がリーダーシップを発揮することで、組織力の大幅な向上を実現できると弊社では考えています。
経済産業省では、企業のDXに向けて経営者に求められる対応を取りまとめたデジタルガバナンス・コードを公表するとともに、DX銘柄やDX認定制度等の施策を展開してきました。特に、上場企業を対象としたDX銘柄の選定を通じて、好事例の創出を推進するとともに、これらの取組を紹介してきました。しかし、上場企業には大企業が多く、中堅・中小企業等においてDXに向けてのアプローチを考える際に、これらの好事例を参考にしにくい場合もあると考えられます。
こうした背景を踏まえ、令和3年度より、中堅・中小企業等のモデルケースとなるような優良事例を「DXセレクション」として発掘・選定することとしました。本取組は、選定された優良事例を公表することによって、地域内あるいは業種内での横展開を図り、中堅・中小企業等におけるDX推進並びに各地域での取組の活性化につなげていくことを目的としています。
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