管理番号:
住宅の新築を予定されているお客様から、雨の日でも使用出来て、植物も生育できる中庭を設けたいというご相談をいただきました。
空がクリアに視認できること、樹木を育てる為に自然光を取り入れることが課題となるため、屋内と屋外の境界線を曖昧にするような提案が必要となりました。
屋内でありながら屋外のような環境を実現できる透明建材『ETFE』でのルーフ設置をご提案させていただきました。
雨や屋根上に溜まった水が浸入しないように、パラペットを設けるなど、工務店様と計画初期段階から打ち合わせを重ね、柔軟に対応。
デザイン的なご要望は特にありませんでしたが、フラットな形状では面白みに欠けるので、中間を鉄骨のパイプで押し上げ、膜の柔軟性を活かしつつ、テンションをかけることのできるデザインを提案し、実現しました。
日本国内で採用事例の少ないETFEフィルムですが、雨除けしながら外を視認でき、自然光を取り入れるという相反する機能を実現しています。同じような機能を持つ建材にガラスがありますが、ガラスの場合ですとどうしても重量が重い為、今回の様な大きいスペースの場合ですと、実現が難しい、実現できたとしても、中間にサポートが必要となり、視認性を損なう可能性があります。
お客様はリビングで過ごしながら、プライベートな空間の空と自然を眺め、雨の日でも中庭でプールを楽しむことができる新しい過ごし方を満喫されていると聞いています。
従来の建築の価値観と異なる、膜独自の魅力に共感していただき、ご協力できたことにとても喜びを感じております。
View